低身長を専門に、診断と治療、食事療法等による生活指導を行なっています。
お子さんの出生時から現在までの身長増加の記録(何歳何ヶ月で何センチだったか)を持参していただき、成長曲線を作成します。男女別の基準成長曲線を照らし合わせ、身長増加率の状況をみます。診断では、とくに性発育の状態に注意します。女子では乳房の状態、男子では睾丸の発育状態をみることで、思春期に入っているかどうかを確認できます。
そして、手のレントゲン写真を握り、骨の発育状態をみます。手のレントゲンによって、年齢の割に未熟すぎないか、あるいは成熟しすぎていないか、あと何cmくらい伸びるのか、いつごろ身長の伸びが止まるのか、などの予測ができます。
さらにお子さんの身長が、低身長の基準の-2.0SD以下か、もしくは年間の身長増加率が悪い場合は、スクリーニング検査を行ない、病気の有無のおおまかな予測をたてます。 続きを読む
成長ホルモンの注射は、「在宅注射」といって、自宅で行なうことが原則です。小さいお子さんでは保護者が、大きい子なら自分自身で行なっています。
そのため、非常に簡単に注射できる、ペンのような形をした注射器を使っています。一般に赤ちゃんの予防接種などで使われる注射針よりも、ずっと細くて短い針なのです。 続きを読む
ほとんどの場合、副作用はありません。成長ホルモンは本来、人間のからだの中にあるホルモンです。かせ薬など、ほかの薬と重なっても通常は問題あリません。唯一の例外は、糖尿病治療薬のインスリンだけです。それでも、次のような場合もあるので、注意も必要です。
まれに、治療中に頭痛を訴える子供があります。一時的なもので、普通長引くことはありません。
成長ホルモン治療中に、骨や関節に軽い痛みが起こることがあります。これは治療が非常にうまくいき、身長の増加が顕著な場合によくみられます。一種の「成長痛」と考えてよい場合がほとんどです。ただし、股関節の痛みが強い場合には、注意を必要とします。 続きを読む
成長ホルモンの治療を始めて身長の伸びがよくなっても、標準身長に追いつくには、何年もかかります。周りのお子さんの背も伸びているわけですから、1年に2~3㎝ずづぐらいしか、周りのお子さんに追いつかないのです。
治療には個人差もありますが、数年の年月が必要です。それだけに根気もいりますし、周囲の心理的なサポートも重要となってきます。
成長ホルモン治療は、なるべく早く開始したほうがよいでしょう。早ければ早いほど、追いつくだめの周リとの身長差が、それだけ少ないということ。また、骨が子どもの時期でないと、治療の効果が得られません。 続きを読む
検査を行ない、成長ホルモンが不足しているという結果が出た場合、成長ホルモン療法が必要です。治療を行なわずに「そのうち自然に伸びる」と思っていても平均身長には追いつきません。
成長ホルモンが不足している場合(成長ホルモン分泌不全性低身長症)は、思春期が遅いので、周りの人より遅れて思春期を迎えます。その時期は、身長の伸びは少しよくなります。でも、その時期には、標準身長との差が大きくなってしまってけます。やっと伸びる時期がきたとしても、標準身長には追いつかない状態となっているのです。 続きを読む
成長ホルモンの投与は、成長ホルモンの分泌が正常な場合には、治療効果は期待できません。成長ホルモンが不足しているお子さんのみに有効です。
検査の結果、「成長ホルモンの分泌が低い」と診断されてはじめて、治療が可能となります。たとえば「検査では正常といわれたけれど、成長ホルモンの注射で身長を伸ばしてほしい」といっても、治療を始めることはできないのです。
また検査の結果、成長ホルモンの分泌が正常でも、成長ホルモンの投与が有効な病気の場合には、治療を受けることができます。有効なのは、以下の①~⑤の病気の場合です。ポイントもまとめましたので、参考にしてください。
これらの病気以外でも、背が伸び悩むことかあります。本人や親にとっては、とても深刻な問題です。そうした人々に応えるため、さらに治療の幅や適用が広がるように現在、検討も行なわれています。 続きを読む
これは、最初の検査(スクリーニング検査)を行なった結果、成長ホルモン分泌不全の可能性かおる場合に行ないます。この検査でぱ言成長ホルモンの分泌がほんとうに不足しているのか、成長ホルモンはどのくらい不足しているのかを調べることができます。
成長ホルモンの分泌を促す薬を使って、あたかも夜間のように成長ホルモンが出やすい状態にします。一定時間ごとに採血をして、成長ホルモンが血液中にどのくらい出てい畜のかを調べます。 続きを読む
低身長のお子さんに対して、最初に行なう検査(スクリーニング検査)があります。以下で紹介する、4つのことを行ないます。この検査の結果により、治療が必要か否かを判断します。病気が疑われれば、それに応じて必要な検査も行います。その結果をもとに、成長ホルモン療法を施していくのです。
これは、「何歳何ヶ月のとき、何cmだッたか」という過去の記録をもとに、お子さんの背の伸び(推移)をグラフにすることです。この成長曲線グラフのパターンを分析することが、とても重要なのです。
背が伸びていないということは、骨が伸びていないということ。お子さんの手の骨のレントゲンを見ることにより、発育の度合いを知ることができます。
成長ホルモンは、夜寝ている問に分泌されます。睡眠中にちやんと分泌されると、その一部が尿に出てきます。朝一番の尿中の成長ホルモン量を測定することで、睡眠中にどの程度、成長ホルモンが分泌されたのかがわかります。
採血をして、骨を伸ばす重要なホルモンである「ソマトメジンC」の測定を行ないます。夜間、成長ホルモンが十分に分泌されていると、肝臓やその他の組織で、ソマトメジンCがつくられます。ソマトメジンCを測定すれば、間接的に成長ホルモンが分泌されているかどうかがわかるのです。
低身長には、病気が原因である場合と、そうでない場合があります。つぎに、低身長の主な原因を紹介します。病気が原因の場合でも、発見は遅れてしまいがち。低身長が疑われるときは、早めに検査しましよう。 続きを読む
もし、お子さんが同年代の子と比べて、かなり背が低いという場合、まず表①の「低身長の基準性」より、低いかどうか確認しましょう。ここで示している「-2.0SD」というのは、同じ年齢のお子様が100人いた場合、低いほうから数えて2人目くらいまでの背を指しています。
これをもっと簡単にいうと、2学年下の子どもと比べても低い背で、クラスでは一番低く、次に背の高い子と比べても、かなり低い状態です。
表①では、低身長のおおまかな目安を男女別に示してぃますので、参考にしてください。この「低身長の基準」を上回る身長があっても、年間の身長の伸びが悪い場合も問題です。1年間で少なくともこれくらいは伸びるという、身長増加の基準を示したものが、表②です。
子どもは、「今、何回あるか」という現在の身長だけでなく、「今、何回伸びているか」という、身長増加の経過が重要なのです。もし、今現在の背が低くても、伸びがよければ、あまり心配はいりません。
お子さんの背が、表①の「低身長の基準」以下であり、2年続けて表②の「身長増加の基準」を下回っている場合は、検査を受けたほうが
よいでしょう。
| 年齢(才) | 男子(cm) | 女子(cm) |
|---|---|---|
| 1 | 69.7 | 67.7 |
| 2 | 79.5 | 79 |
| 3 | 86.1 | 84.4 |
| 4 | 92.3 | 91.1 |
| 5 | 97.9 | 97.9 |
| 6 | 103.7 | 103.5 |
| 7 | 109.5 | 108.8 |
| 8 | 114.7 | 113.9 |
| 9 | 119.7 | 118.8 |
| 10 | 124.5 | 123.9 |
| 11 | 128.9 | 130.2 |
| 12 | 133.9 | 137 |
| 13 | 140.7 | 142.3 |
| 14 | 148.6 | 145.5 |
| 15 | 154.7 | 146.5 |
| 16 | 157.7 | 147.1 |
| 17 | 158.8 | 147.4 |
| 年齢 | 男子(cm) | 女子(cm) |
|---|---|---|
| 1~2 | 8.9 | 8.8 |
| 2~3 | 7.0 | 6.8 |
| 3~4 | 6.0 | 6.0 |
| 4~5 | 5.4 | 5.6 |
| 5~6 | 4.9 | 5.2 |
| 6~7 | 4.5 | 4.9 |
| 7~8 | 4.5 | 4.4 |
| 8~9 | 4.3 | 4.1 |
| 9~10 | 4.0 | 4.4 |
| 10~11 | 4.0 | 5.9 |
| 11~12 | 4.5 | 6.1 |
| 12~13 | 6.9 | 2.9 |
| 13~14 | 6.9 | 1.1 |
| 14~15 | 3.0 | 0.4 |
| 15~16 | 1.4 | - |