低身長のお子さんに対して、最初に行なう検査(スクリーニング検査)があります。以下で紹介する、4つのことを行ないます。この検査の結果により、治療が必要か否かを判断します。病気が疑われれば、それに応じて必要な検査も行います。その結果をもとに、成長ホルモン療法を施していくのです。
これは、「何歳何ヶ月のとき、何cmだッたか」という過去の記録をもとに、お子さんの背の伸び(推移)をグラフにすることです。この成長曲線グラフのパターンを分析することが、とても重要なのです。
背が伸びていないということは、骨が伸びていないということ。お子さんの手の骨のレントゲンを見ることにより、発育の度合いを知ることができます。
成長ホルモンは、夜寝ている問に分泌されます。睡眠中にちやんと分泌されると、その一部が尿に出てきます。朝一番の尿中の成長ホルモン量を測定することで、睡眠中にどの程度、成長ホルモンが分泌されたのかがわかります。
採血をして、骨を伸ばす重要なホルモンである「ソマトメジンC」の測定を行ないます。夜間、成長ホルモンが十分に分泌されていると、肝臓やその他の組織で、ソマトメジンCがつくられます。ソマトメジンCを測定すれば、間接的に成長ホルモンが分泌されているかどうかがわかるのです。
低身長には、病気が原因である場合と、そうでない場合があります。つぎに、低身長の主な原因を紹介します。病気が原因の場合でも、発見は遅れてしまいがち。低身長が疑われるときは、早めに検査しましよう。 続きを読む
もし、お子さんが同年代の子と比べて、かなり背が低いという場合、まず表①の「低身長の基準性」より、低いかどうか確認しましょう。ここで示している「-2.0SD」というのは、同じ年齢のお子様が100人いた場合、低いほうから数えて2人目くらいまでの背を指しています。
これをもっと簡単にいうと、2学年下の子どもと比べても低い背で、クラスでは一番低く、次に背の高い子と比べても、かなり低い状態です。
表①では、低身長のおおまかな目安を男女別に示してぃますので、参考にしてください。この「低身長の基準」を上回る身長があっても、年間の身長の伸びが悪い場合も問題です。1年間で少なくともこれくらいは伸びるという、身長増加の基準を示したものが、表②です。
子どもは、「今、何回あるか」という現在の身長だけでなく、「今、何回伸びているか」という、身長増加の経過が重要なのです。もし、今現在の背が低くても、伸びがよければ、あまり心配はいりません。
お子さんの背が、表①の「低身長の基準」以下であり、2年続けて表②の「身長増加の基準」を下回っている場合は、検査を受けたほうが
よいでしょう。
| 年齢(才) | 男子(cm) | 女子(cm) |
|---|---|---|
| 1 | 69.7 | 67.7 |
| 2 | 79.5 | 79 |
| 3 | 86.1 | 84.4 |
| 4 | 92.3 | 91.1 |
| 5 | 97.9 | 97.9 |
| 6 | 103.7 | 103.5 |
| 7 | 109.5 | 108.8 |
| 8 | 114.7 | 113.9 |
| 9 | 119.7 | 118.8 |
| 10 | 124.5 | 123.9 |
| 11 | 128.9 | 130.2 |
| 12 | 133.9 | 137 |
| 13 | 140.7 | 142.3 |
| 14 | 148.6 | 145.5 |
| 15 | 154.7 | 146.5 |
| 16 | 157.7 | 147.1 |
| 17 | 158.8 | 147.4 |
| 年齢 | 男子(cm) | 女子(cm) |
|---|---|---|
| 1~2 | 8.9 | 8.8 |
| 2~3 | 7.0 | 6.8 |
| 3~4 | 6.0 | 6.0 |
| 4~5 | 5.4 | 5.6 |
| 5~6 | 4.9 | 5.2 |
| 6~7 | 4.5 | 4.9 |
| 7~8 | 4.5 | 4.4 |
| 8~9 | 4.3 | 4.1 |
| 9~10 | 4.0 | 4.4 |
| 10~11 | 4.0 | 5.9 |
| 11~12 | 4.5 | 6.1 |
| 12~13 | 6.9 | 2.9 |
| 13~14 | 6.9 | 1.1 |
| 14~15 | 3.0 | 0.4 |
| 15~16 | 1.4 | - |
突然ですが、あなたの家庭は円満ですか? 子どもの前で夫婦げんかをしてはいませんか。
夫婦仲も、子どもの成長に影響してしまいます。しょっちゅう夫婦げんかをしていると、子どもは情緒不安定になり、成長ホルモンの分泌が悪くなってしまいます。
両親の争っている姿をみていると、子どもは無意識に身の危険を感します。本能的に早くおとなになろうとして、思春期が早く訪れる傾向
が強くなります。早くおとなになると、骨が固まってしまい、背は伸びなくなります。それだけ早く、成長が止まってしまうのです。
夫婦仲は、子どもへの愛情の源です。夫婦仲がよければ、自然にリラックスできる家庭になるもの。また、子育ては母親だけのものではあ
りません。夫婦が協力して、子どもに目を向けることが何より大切といえるのです。 続きを読む
「背を伸ばすために、いちばん大切なことはなんですか?」という質問を受けることかあります。その答えは、やはり「愛情」です。
食事、運動、睡眠に問題がなくても、愛情がなければ、子どもは育ちません。不思議なことに、子どもは精神状態が不安定になると、成長ホルモンの分泌量が減ってしまい、身長の伸びは悪くなってしまうのです。
また情緒が不安定だと、食欲がなくなったり、睡眠が浅くなったりします。それらの原因も加わって、身長の伸びが悪くなると考えられます。
食事、運動、睡眠のどれも大切ですが、何よりも「愛情」がないと、心の安定が得られず、成長しにくくなってしまいます。
とくに「母親の愛情」は、身長の増加に大切です。時には、親からの愛情を奪われたために背が伸びにくい状態になることもあります。これを「愛情遮断症候群」といいますが、別名では「母性剥奪症候群」とも呼ばれるくらいです。
でも、いくら母親の愛情が大切といっても、母親もひとりの人間。子どもに愛情を注ぐだけでは、いつか心の空しさを感じてしまうもの。夫婦や家族の絆があってこそ、母親は愛情をもって子育てができるのです。
また、環境の変化も、子どもの成長との関係があります。たとえば、新学期にクラス替えがあったり、引っ越しなどがあると、ストレスが強くなり、成長ホルモンの分泌が悪くなる場合もあります。こんなときこそ、家ではゆったりとすごせるように配慮してあげましよう。
運動も食事も、そして生活環境も、理屈ではなく楽しいことがいちばんなのです。親が知識を優先するあまりに理屈っぽくなると、子どもはストレスを感じてしまうもの。家庭では、のびのびと、リラックスしてすごせることが何より大切です。
子育ては、思うようにはいかないもの。それでも、いつもニコニコ笑顔で、のびのびとすごすことが、子どもの成長にとても大切だということを忘れないようにしたいものです。
子どもの身長を伸ばすために必要なのは、適度な「運動」、そして十分な「睡眠」とかたよりのない「栄養」です。身長を仲ばすには、健康管理がもつとも大切だといえます。健康であるからこそ、運動ができ、食欲がわき、熟睡ができるのです。
日々の生活習慣のなかでも、とくに気をつけたいのは、肥満です。肥満になると成長ホルモンの分泌が低下します。また、肥満すると早熟
傾向となり、早くおとなの体になります。結果的に背の伸びる期間が短くなってしまいます。
肥満を解消するには、やはり運動です。運動によって脂肪が燃焼されることは、よく知られています。さらに、運動によって分泌が高まる
成長ホルモンは、脂肪を溶かす役割も果たしています。
運動をすることで、よい睡眠を誘い、成長ホルモンを分泌させて脂肪を溶かす。このリズムが、太リにくい体質へと変えてくれます。成長
ホルモンは、減量にも大切なものなのです。逆に、肥満が原因で運動嫌いになり、ゲームばかりして夜遅くまで起きていたりすると、成長ホ
ルモンの分泌が妨げられ、さらに脂肪がつきやすいからだになってしまう、ともいえます。
よりよい「成長ホルモンの分泌」のために、食事だけでなく、運動や睡眠を意識することも、肥満解消には大切なのです。 続きを読む
すらりとして、背も高いと思っていた人に、実際の身長を聞いてみると、意外に低くて驚いた経験はありませんか? 実際の背よりも、見
た目は高く見える人がいますが、それは、なぜでしょうか?
理由は、姿勢がよいから。よい姿勢とは、背筋が伸び、正面から見るとからだがまっすぐで、左右対称であること。逆に悪い姿勢は、猫背だったり、背骨がゆがんだりしています。姿勢を正すと背筋が伸びて正しい身長となり、見た目もキレイで背の高い印象を与えることにもなります。
最近では、とくに背骨がゆがんでいる子どもが増えています。肩の高さは左右同じか、背中の肩甲骨の高さや位置は左右対称か、深くおじ
ぎをしたときに肩や肩甲骨の高さが同じかなどを、一度確認してみてください。 続きを読む
背の高い選手が多いことから、バレーボールやバスケットボールなどが、背を伸ばすにはよいスポーツと思いがちです。はたして、ほんと
うにそうなのでしようか?
背を伸ばすのに適しているのは、食欲を増進させ、熟睡をもたらし、骨にある程度の刺激を与える運動です。骨の発育には、骨へ縦方向の
圧力がかかる運動が適しているといわれています。たとえば、ジョギング、なわとび、ダンス、バスケットボール、バレーボールなどです。
ただし、無理やりさせるのは禁物。背を伸ばすには、情緒の安定がもっとも大切です。一番いいのは、お子さんに好きな運動を選ばせてあ
げること。極端にいえば、特別なスポーツでなくてもいいのです。おにごっこやゴムとび、ドッジボールなど、遊びのなかでも十分な運動と
なるものは、たくさんあります。外で元気に遊ぶことが、何よりなのです。
バレーボールやバスケットボールの選手には、もともと背の高い子が多いだけのこと。好きでもないのに無理にさせるのでは、逆効果となっ
てしまいます。 続きを読む
よく、夜尿(おねしょ)をしてしまう子もいると思います。「布団をぬらしたくない」 「子どもの自尊心を傷つけたくない」と、夜中に子どもを起こして、トイレにつれていってはいませんか。
気持ちはわかりますが、たとえ夜尿があっても、夜中に起こさないほうがよいのです。これは、「背を伸ばす」ことはもちろん、「夜尿を改善
する」ことにも関係しています。
夜中に起こされている子は、背が伸び悩むという例が数多くあります。これは、成長ホルモンの分泌が妨げられてしまうからです。
成長ホルモンは、深い眠りに入ってから、たくさん分泌されます。そのころに子どもを起こしてしまうと、せっかく高まっている成長ホルモンの分泌を、低下させてしまいます。自分で起きるのは構いませんが、できるだけ睡眠を妨げないことが大切なのです。 続きを読む
夜遅くまで起きていると、ついつい食べてしまう夜食。最近は、夜更かしの子どもが増え、夜食が習慣になっている子も多いようです。
子どもの成長には欠かせない、成長ホルモン。じつは、寝る前に夜食を食べると、睡眠中の成長ホルモンの分泌が悪くなってしまうのです。そのため夜食は、背の伸びに悪影響を与える可能性かおるといえます。
そのポイントとなるのが、血糖値です。血糖値とは、血液中の糖分の濃度のこと。成長ホルモンが十分に分泌されるには、血糖値がある程
度下かつている必要があります。夜食や甘いものを食べると、血糖値が上昇し、成長ホルモンの分泌が悪くなってしまうのです。夜食を食べた日と、食べずに寝た日の成長ホルモン分泌量は、明らかに差があります。 続きを読む